住宅に大きくかかわる屋根の塗装は絶対に失敗したくありませんよね。屋根塗装をトラブルなく成功させるには、作業工程や工事日数なども知っておくことをおすすめします。
今回は屋根塗装をお考えの方に向けて、作業工程や工事日数、失敗を防ぐポイントなどをご紹介いたします。
■屋根塗装の目安と屋根の劣化サイン
屋根は日頃から確認が難しい場所なので、状態の把握が難しいでしょう。ここでは屋根塗装の目安と屋根の劣化サインをご紹介します。
屋根の塗装をする目安は10年
一般的に屋根の塗装をする目安は10年と言われています。日本瓦は塗装をする必要はありませんが、ストレート瓦・セメント瓦・金属屋根はそれぞれ5~10年が目安です。
塗装を考えるべき屋根の劣化サイン
塗装をする目安はいろいろありますが、主に以下の3つのサインがあげられます。
<屋根の色あせ/チョーキング現象>
屋根の劣化サインで最初に出てくるものが、屋根の色あせやチョーキング現象です。すぐに異常があらわれるわけではありませんが、この時点でメンテナンスをすることがおすすめです。
<カビやコケなど屋根の汚れがひどい>
劣化が進むとカビやコケなどが生えてきます。これは屋根塗装の効果が無くなった証拠です。そのままにしておくと雨漏りを招く可能性が高くなります。
<屋根の塗装が剥がれている/ひび割れ>
屋根は太陽光や風雨にさらされているため、塗装が剥がれたりひび割れたりします。この状態では雨漏りをしてしまい屋根の中も劣化するため、早急にメンテナンスが必要です。
■屋根塗装の作業工程と工事日数
ここからは、実際に屋根塗装をする場合の工程と工事日数を確認しましょう。
屋根塗装の作業工程と工事日数
屋根塗装の作業工程と工事日数です。ここでの日数は順調に進んだ場合となっています。
<足場設置>
足場の設置に必要な日数は半日~1日です。足場はビケ足場という丈夫な足場を組み、養生シートも一緒に張ります。
<高圧洗浄>
必要な日数は半日~1日が目安です。高圧洗浄機を使って、屋根の表面に付着したさまざまな汚れを落とす作業です。下地処理の直前に行うこともあります。
<補修作業>
棟板金を止めている釘が浮いていることがあります。補修作業は、打ち込みと抜け予防のコーキングを施す工程のことです。工事日数として、1日は見ておきましょう。
<下地処理>
工事日数は半日~1日です。塗料を塗る前に「ケレン」と呼ばれる下地処理を行います。表面を削って滑らかにしたりサビを取ったりして、塗料を定着させることが目的です。
<下塗り>
屋根材と塗料をしっかりと密着させるために行う工程です。下塗りをする目的は、屋根材と上塗り塗料をくっつけるため・細かなひび割れの補修・きれいに仕上げることです。工事日数に最低1日は必要です。
<中塗り>
下塗りが完全にしっかりと乾いたら中塗りを行います。中塗りに使う塗料は上塗りと同じです。工事日数は最低1日で、しっかり乾くまで待ちます。
<上塗り>
上塗りは耐久性や艶を出すことが目的です。中塗りと同じ塗料を使用します。上塗りもしっかり乾かす必要があるため、最低1日は必要です。
<タスペーサー/縁切り>
屋根材と屋根材の隙間が無くなると通気性や水の流れが悪くなり、カビや雨漏りが発生します。工事日数として、1日は確保しましょう。
<状態確認>
仕上がりを確認して、必要であれば手直しをします。特別な手直しがない場合、確認作業に1日あれば十分です。
<片付け>
足場や使用した道具、周囲の掃除をして片付けは1日で終わります。
工事日数が伸びることもある
天気や塗料の乾き具合によって工事日数は伸びることがあります。乾燥に必要な時間の目安は最低でも3時間です。2週間は全体の工事日数として見積もっておきましょう。
■屋根塗装の失敗を防ぐポイントは?
屋根塗装の失敗を防ぐポイントを知っておくことも大切です。こちらでは3つのポイントをご紹介します。
作業現場を確認しよう
工事内容が見積もりと合っているかを確認するために、ときどき顔を出して業者とコミュニケーションを取りましょう。また、工程表を貰うこともおすすめです。
縁切りは丁寧に行われている?
縁切りがされているか、タスペーサーを丁寧に行なっているか確認しましょう。これらは細かい作業のため、時間がかかります。予定より大幅に早く工事が終わった場合や、工程のことを把握していない場合は要注意です。
基本的に屋根塗装は3回必要
屋根塗装は下塗り・中塗り・上塗りの3回は必要です。悪質な業者の場合、回数を減らしていることもあります。そのため、塗装がきちんと3回行われているか確認しましょう。
まとめ
屋根塗装は定期的に必要なメンテナンスです。しかし見えない部分のため、予定通りに行われているか確認が難しい場所でもあります。無事に工事を行うために、ここで説明した工程や工事日数などを参考にしてください。