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屋根・防水

屋根断熱のリフォームはどんなものがあるの?種類と特徴を紹介します

最近多くなってきた屋根断熱のリフォームをどこまで知っていますか?種類は何となく知っているという人や、屋根の断熱について知らなかったという人もいると思います。そこで今回は、屋根の断熱のどこがよいのか、またその種類や特徴を紹介していきます。

■屋根断熱について

最上階の部屋の天井に断熱材を入れる「天井断熱」に代わって、近年増えているのが屋根断熱です。屋根断熱にはどういう特徴があるのか、そのメリットとデメリットも合わせて見ていきましょう。

 

・屋根断熱とは

屋根の部分に断熱材を入れることで家の断熱性を高めるのが、屋根断熱です。従来の天井断熱と異なり、天井と屋根の間にある空間も断熱された状態になるのが特徴です。また、天井を高くできるほか、梁(はり)を見せるデザインの部屋にもできるため、近年人気が高まっています。

 

・メリット

屋根に断熱材を使うことで家全体の温度を保つことができるため、夏は涼しく、冬は暖かく過ごすことができます。

また、屋根と天井の間の空間を他の部屋と同じように使えるため、屋根裏部屋やロフトとしての活用が可能です。その他にも、天井高が高い部屋や勾配天井の部屋など、開放的な部屋作りができるのがメリットと言えます。

 

・デメリット

屋根断熱のデメリットは、天井断熱に比べて工事費用が高くなることです。屋根全体に断熱材を入れるため、高い断熱効果が期待できる反面、必要な材料が多くなってしまい、費用が高くなります。また、傾斜のある屋根での作業は手間もかかりやすく、それに伴って人件費も高くなる場合が多いようです。

 

■屋根断熱のリフォームの種類と特徴

一言で屋根断熱と言っても、さまざまな種類があります。リフォームの参考になる屋根断熱の種類について、詳しく紹介します。

 

・断熱塗料を屋根に塗装する

年々進化している塗料の中でも、特に注目されているのが断熱塗料です。断熱塗料には、太陽光に含まれる赤外線を溜め込む働きがあり、室内が暑くなるのを防ぎます。また、室内の暖かさを外に逃がしにくくする働きも期待できるため、寒い冬にも効果を発揮してくれるでしょう。

ただし、屋根に日本瓦を使用している場合は塗装ができないので、断熱塗料によるリフォームはできません。

 

・断熱性の高い屋根材に葺き替える

屋根材を断熱性の高いものに変えることで、家全体の断熱性がアップします。特におすすめなのが日本瓦で、金属製の屋根に比べると断熱性に非常に優れています。その他にも、近年では断熱材付きの屋根材も増えており、屋根が劣化していて葺き替えをしなければならない場合には、断熱性の高い屋根材を選ぶとよいでしょう。

 

・屋根のカバー工法による断熱

屋根カバー工法とは、古い屋根材の上に新しい屋根材を葺くというリフォームの方法です。屋根が二重になることで、断熱性だけでなく、防水性や遮音性なども高まります。工事にかかる費用も比較的抑えることができるメリットもありますが、重量が重たくなることから地震の際に揺れやすくなる恐れがあるため、対策が必要です。また、屋根の状態や形状によってはカバー工法が合わない場合もあるでしょう。まずは信頼できる業者に相談をしてみることをおすすめします。

 

・屋根の裏側に断熱材を充填する

グラスウールなどの断熱材が屋根を構成しており、垂木と垂木の間に充填する「充填断熱」は、垂木の上に断熱材を入れる外張り断熱に比べると、比較的工事費を抑えることができます。また、広範囲に断熱材を入れるため、断熱効果が低い断熱材を使った場合でもしっかりと効果が期待できるのもメリットです。

ただし、木材や金属を使っている部分は断熱されないため、気温が高いときにはその熱が室内に伝わってしまうほか、気温が低いときにはボルトなどの金属部分が冷えて結露する可能性があります。工事を依頼する際は、そういった点についての対策が施されているかも確認しましょう。

 

■屋根に使う断熱材の種類と注意点

屋根に使う断熱材は、その種類によってさまざまな特徴があります。家や生活環境、気候、予算などに合わせて、ベストな断熱材を選びましょう。

 

・無機繊維

ガラス繊維のグラスウールや鉱物から作られるロックウールといった、無機物を繊維状に加工したものを無機繊維と言います。無機繊維は、断熱性だけでなく防火性も高いことから、住宅によく使われる素材です。また、断熱材の中でも比較的価格が安いのも大きな特徴と言えるでしょう。なるべくコストを抑えて屋根断熱のリフォームをしたい、という場合にぴったりの断熱材です。

ただし、ホルムアルデヒドなどの有害物質が少量含まれているため、化学物質に過敏な方やアレルギーの心配がある方は使用を控えてください。

 

・天然繊維

羊毛や木材を原料にして作られる天然繊維は、防音性の高さが特徴の断熱材です。また、天然繊維には小さな空気の粒があり、吸湿性にも優れているため、屋根が結露や湿気で傷むのを防ぐことができます。天然の素材を使っているため、無機繊維に比べると価格はどうしても高くなってしまいますが、有害物質によるアレルギー症状の心配がないという点は大きな魅力と言えるでしょう。

ただし、防虫効果が低いため、害虫発生のリスクが上がってしまう点は注意が必要です。

 

・発泡プラスチック

合成樹脂を発泡させて作った発泡プラスチックは、高い断熱効果が魅力の断熱材です。湿気に強いため、結露や湿度の高さが気になる屋根への使用にふさわしい素材と言えます。また、軽量で薄く長期間断熱の効果が続く点も、メリットの一つです。

デメリットとしては、無機繊維よりも価格が高めである点や、熱に弱い点が挙げられます。

 

・断熱塗料

断熱塗料を使うことで、屋根の修繕と屋根断熱の両方を一度に行うことが可能です。断熱塗料を使うことで、夏は暑さが室内に伝わるのを防ぎ、冬は室内の暖かさが外に逃げるのを防ぎます。普通の塗料に比べて価格が高めではありますが、1年を通して光熱費を節約できるのが魅力です。

また、特に夏の暑さを軽減したい場合には、遮熱塗料がおすすめです。断熱塗料とは異なり、遮熱塗料は太陽光を反射する効果をもっているため、夏の強い日差しから家を守ってくれます。ただし、冬も太陽光を反射するので、寒い地域には不向きです。

 

・屋根に断熱材を施工する際の注意点

太陽光にさらされている屋根の表面は、非常に温度が高くなります。その屋根の熱が、家の中に伝わるのを防ぐ役割をもっているのが空気層です。昔ながらの天井断熱による天井裏の空間や、日本瓦の隙間も空気層の役割を果たしています。通気性をよくすることで湿気が溜まらないようになり、断熱材や屋根が傷むのを防いでくれるでしょう。

ただし、屋根断熱の場合は、断熱材と屋根の野地板や垂木の間に空気が通るための通気層を作り、断熱性を確保しなければなりません。また、屋根断熱は天井断熱に比べると結露しやすいため、通気層の施工に加えて防湿層を設置するなどの工夫が必要です。

 

■まとめ

暑さ対策だけでなく、住宅をより広く開放的にできる屋根断熱のリフォームは、毎日の暮らしをより豊かにしてくれます。屋根断熱のリフォームにおいて断熱性はもちろん、屋根や家の耐久性にもかかわるため、リフォームに詳しい信頼できる業者に依頼するのが一番です。

大切な我が家でこれからも快適に暮らしていくために、納得のできる屋根断熱のリフォームを行いましょう。

 

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